塾講師は教師の成りそこないなのですか?3

ACT

2024年03月24日 00:00


 学校と塾の違いは教員免許を持っている塾講師なら感じると思う。それは教育実習の14日あるいは1ヶ月で違和感や学校の良さや塾の良さを感じるのだ。

 私は予備校で教えた経験があり、高校での教育実習の時にはすでに独立していた。高校の実習は自らの希望であり、科目も「倫理」という扱いにくい科目だった。

 実習をはじめるときに教頭から「学校の先生は経験や年齢もありますが、みんなが同僚です」ということを話した。また、教員間の仕事への干渉も少ないように思えた。当時の都立高校は組合が強かった。出勤印を台帳に捺印するだけでタイムカードもない状態だった。(今はあるようだが・・・。)

 授業においては担当教員から注意を受けまくった。「1授業で話すことは1つか2つ」というのだ。私は予備校で「速習センター試験倫理・政経」とか「速習センタ試験生物」という科目を持っていた。それゆえに教育実習でも予備校のテンションよ内容でやった。授業が終わりたびに「1授業で・・・」と注意を受けた。

 そこで担当教員と話し合いをして予備校の話をした。ある程度理解はしてもらったが「違い」を教え込まれた。同時にこの「違い」が都立滑落を生んだことも見通せた。当時の都立は大学合格率が悪かった。志願者も多くは私立志望だった。自ら望んで都立に行く生徒さんが少ない時代でもある。

 学校が受験術を教えるところではないという考え年輩教師には多く、予備校を敵視している教師さえいる。そういう教師ほど予備校に興味がないということで理解を示さないし、理解しようともしないのが実情にある。私の指導教員もそうだった。

 学校は授業だけではなく、生徒指導、特別活動、集団行動などを学ぶところである。ゆえに塾とは違った目的である。そこで「学校教師」と「塾講師」を同じ土俵で比較するのはナンセンスだと思う。

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